13日、イラン・テヘランで上がる煙(AP=共同)

 【エルサレム、テヘラン共同】イスラエル軍は13日、イラン各地の核関連施設を含む数十カ所の軍事施設を空爆したと発表した。カッツ国防相はイランを先制攻撃したと表明。イランメディアは13日未明に首都テヘランや中部ナタンズなど国内5カ所が攻撃を受けたとし、核開発に重要なナタンズのウラン濃縮施設から黒煙が上がる様子を伝えた。革命防衛隊トップのサラミ司令官や複数の核科学者が攻撃で死亡したとも報じた。イランは報復を宣言。米国は攻撃への関与を否定した。

 イランの最高指導者ハメネイ師は「シオニスト(イスラエル)は厳しい罰を受けなければならない」とした。2023年10月に始まったパレスチナ自治区ガザでの戦闘以降続く中東の緊迫度は一層高まった。

 イスラエルは反撃を想定して特別非常事態宣言を発令するとした。ネタニヤフ首相は動画声明で「脅威を排除するまで軍事作戦は何日でも続く。国の歴史上、重大局面を迎えている」と語った。

 イランメディアはテヘランで少なくとも5人が死亡、20人が負傷し、革命防衛隊本部も攻撃を受けたと伝えた。