2023年に兵庫県で実施されたプロ野球阪神・オリックス優勝パレードの経費不正疑惑を巡る市民団体の告発について、県警が13日、背任の疑いで斎藤元彦兵庫県知事と片山安孝元副知事を書類送検したことが捜査関係者への取材で分かった。斎藤氏は疑惑を一貫して否定。県警は検察に求める処分の意見を明らかにしていない。神戸地検が県警の捜査結果を慎重に見極める見通し。
パレードを巡る疑惑は、元県西播磨県民局長が作成、配布した告発文書の中で記載。県内の市民団体などが昨年10月に告発状を県警に提出し、今年1月に受理された。刑事訴訟法では告訴・告発を受理した警察は書類を検察に送らなければならないと定められている。
告発状では斎藤氏らが23年11月、金融機関への補助金を1億円から4億円に増額し、見返りとしてパレードへの寄付を求めたと指摘。県予算を使わない開催計画を達成するためにキックバックさせる手法を取り、本来不要な補助の増額で県に損害を与えたとしている。
13日、記者団の取材に応じた斎藤氏は疑惑を改めて否定した。