東京地裁=東京・霞が関
 記者会見する、原告のカンボジア人技能実習生の女性=19日午前、東京・霞が関の司法記者クラブ

 栃木県内のイチゴ農園で働いていたカンボジア人技能実習生の女性(23)が、農園の男性経営者(58)に繰り返し性的暴行を受け妊娠し、中絶を強要されたとして、経営者に損害賠償など約8200万円の支払いを求めた訴訟の第1回口頭弁論が19日、東京地裁で開かれた。女性が意見陳述し「帰国させるぞ」と脅されたと訴えた。経営者側は請求棄却を求めた。

 女性はプライバシー保護のため設置されたついたて越しに、母国語で陳述した。2022年に働き始めた農園で経営者から性的暴行を受け「誰かに話せば帰国させる」と脅されたという。その後妊娠して中絶させられた後も、23年4月に保護されるまで暴行が続いたと説明。