大阪・関西万博会場の大屋根リング=5月、大阪市此花区の夢洲

 大阪・関西万博の会場シンボル、大屋根リングの保存を検討する関係機関幹部らの会合が23日、大阪市で開かれた。対象2カ所のうちいずれかを人が上れる形で残す方向で検討すると確認。うち南西部の約350メートル分は、管理主体や法的な位置付け、維持管理費の概算と財源を8月末までに決める。大阪府と市は法的位置付けとして3案を示した。

 府市は閉幕後の跡地開発が先行する北東部分の一部約200メートルも保存するよう提案している。開発の基本計画に選ばれた事業者は原形に近いまま残す内容を困難視しており、350メートルを残す代案が俎上に載っている。

 検討会では府市が法的位置付けとして(1)建築基準法に基づく「準用工作物」(2)建築基準法に基づく「建築物」(3)道路法に基づく「道路施設」―を提示。案によって改修の費用や管理できる主体が変わってくるため、日本国際博覧会協会の次回理事会を見据えて8月末までに実務者で合意するとした。