【香港共同】香港の民主派政党、社会民主連線(社民連)が解散に向けた手続きを29日にも始めると、25日付の香港紙、信報が報じた。解散しないと問題が起きるとの警告を受け取ったとされ、当局の圧力を受けての判断とみられる。
2020年に香港国家安全維持法(国安法)が施行されて以降、多くの民主派政党が解散。民主派の最大政党、民主党も近く大会を開いて解散を決める予定だ。
信報は民主党と社民連が解散すれば、香港では民主派政党はゼロになるとした。
同紙によると、社民連は今年に入ってから3回、当局の意思を知る仲介役の人物から香港返還記念日の7月1日までに解散するよう求められた。解散しない場合は深刻な結果を招くとの警告を受けた。
社民連は以前は立法会(議会)で議席を獲得したこともある。21年に中国指導部の主導で「愛国者」以外を排除する選挙制度が導入され、候補者を擁立できなくなった。元主席の梁国雄氏は立法会選の予備選実施に絡み、国安法違反の罪で実刑判決を受けて服役中だ。