岐阜県美濃加茂市と市教育委員会は27日、登下校の児童の暑さ対策として、ネッククーラーやタオルを冷やす冷凍庫を小学校の各教室に配備や、地域の協力店舗などに涼める場所を設置するなどの「通学時緊急暑さ対策パッケージ」を発表した。同日閉会の市議会定例会で事業費685万円の本年度一般会計補正予算案が可決された。
冷凍庫は、9小学校に各クラス1台程度の最大140台を夏休み明けの8月下旬までに設置する。登校時に利用した冷却グッズを入れ、下校時も冷たい状態で利用できるようにする。
児童が休憩できる場所を通学路上の店舗や事業所に協力を求めて設置し「みのかも こども ひんやりスポット」と書かれた、のぼり旗とプレートを各50枚作製する。100カ所を目標に7月から募集を始める。また児童の通学を見守るボランティアに冷感タオルを550枚配布する。
さらに児童には無料で乗れるコミュニティバス「あい愛バス」の利用も積極的に促す。
昨年夏、約2キロを約1時間かけて歩いて通うという小学4年生から小学2年生の弟が熱中症にならないように求める提案があり、藤井浩人市長は児童の思いに応える必要性を感じたという。「店舗などに協力してもらい、社会全体で子どもたちを見守っていく」と話した。