【ニューヨーク共同】27日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は続伸し、前日比432・43ドル高の4万3819・27ドルで取引を終えた。インフレに対する過度な懸念が和らいだほか、米関税措置を巡る貿易協議の進展を期待した買い注文が膨らんだ。前日終値からの上げ幅は一時600ドルに迫った。
朝方発表された5月の米個人消費支出(PCE)物価指数の前年同月比上昇率が市場予想並みとなり、インフレへの警戒感が後退。ベセント米財務長官らが貿易協議の先行きに対して楽観視したことも買いを促した。
ハイテク株主体のナスダック総合指数は5日続伸し105・55ポイント高の2万0273・46、幅広い銘柄で構成するSP500種株価指数は32・05ポイント高の6173・07と、それぞれ最高値を更新した。
一方、トランプ米大統領がこの日、カナダが米IT企業に課す「デジタルサービス税」を問題視し、交流サイト(SNS)に「カナダとの全ての貿易協議を即刻打ち切る」と投稿したことが嫌気され、上値は限られた。