神奈川県は30日、千葉県長生村で昨年7月、父親(78)が知的障害のある次男=当時(44)=を殺害した事件を巡り、父親が求めた長期入所を断るなどした県立の障害者施設側や自治体の対応は不十分で「家庭が困ったときに助けを求められる関係が構築できなかったことが問題」とする報告書をまとめ、公表した。
事件は家族が昨年5月下旬に神奈川県小田原市から長生村へ転居した直後の7月に発生。今年3月の千葉地裁の裁判員裁判判決公判では、長く介護を続けてきたが、長期入所を断られるなどしたため、近隣トラブルも考慮して転居したと認定。懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)を言い渡した。