福島県郡山市のサービス付き高齢者住宅(サ高住)に入居する80代女性にけがを負わせたとして、傷害罪に問われた介護福祉士の男性被告(35)に、福島地裁郡山支部は1日までに、無罪判決を言い渡した。求刑は懲役1年だった。判決は「暴行を受けたという被害者証言の信用性に疑問が残る」と指摘した。6月30日付。

 下山洋司裁判官は判決理由で、けがの部位や程度などから、女性が転倒した可能性が否定しきれず、被告が暴行を加えたことには合理的疑いが残ると指摘。「起訴内容を認定することはできない」と判断した。

 福島地検の平野大輔次席検事は「判決内容を精査し、協議の上、控訴の有無を判断したい」とコメントした。