長崎市は1日、「原爆の日」の8月9日に開く平和祈念式典で児童が披露する合唱の曲目を、被爆したクスノキをテーマに市出身の歌手福山雅治さんが作詞作曲した「クスノキ」に決めたと発表した。市の提案に福山さんが快諾したという。

 市によると、合唱は市立城山小、山里小の2校が例年交互に担当。当時国民学校だった両校で犠牲になった多くの子どもたちをしのんだ「子らのみ魂よ」「あの子」を歌唱してきた。被爆80年の今年は2校合同で合唱することになり、曲目を検討していた。

 「クスノキ」は爆心地の南東約800mの山王神社の巨樹が題材で、爆風や黒い雨を浴びながらもたくましく生きる樹木の姿が歌詞になっている。