文化庁は、各地の遺跡調査の成果を紹介する巡回展「発掘された日本列島2025」を今月12日から、長崎を皮切りに、京都、三重、福島の4府県で順次開催する。鑑賞する機会が少ない埋蔵文化財への理解を深めてもらうのが目的で、銅矛や埴輪、土器など計約480点を展示する。
近年の発掘成果を披露する企画では、弥生時代中期の顕孝寺遺跡(福岡市)で出土した木柄の先端が残った珍しい銅矛や、5世紀後半に作られたとみられる陵東遺跡(大阪府羽曳野市、藤井寺市)の男子埴輪が並ぶ。京都市で見つかった、江戸時代の秤量貨幣「慶長丁銀」の品質を証明する極印たがねも紹介する。