【キーウ共同】米ブルームバーグ通信は5日、米資産運用大手ブラックロックが1月にウクライナ復興への数十億ドル規模の投資誘致を中止していたと伝えた。トランプ米大統領の就任後、米国の支援姿勢が後退したことでウクライナの将来の不確実性が増し、投資家の関心が低下した点を考慮したとしている。
ブラックロックは、ウクライナ復興を支える開発基金の設立に向け、無償の助言業務を担っていた。基金は今月10日からローマで開かれる「ウクライナ復興会議」で発表される予定だった。ドイツとイタリア、ポーランド政府の支援により、初期資金はほぼ確保していたという。
ブラックロック幹部は昨年、基金が各国政府や開発銀行から5億ドル(約720億円)、民間投資から20億ドルを調達する予定だと説明していた。
ウクライナ政府は今年2月、今後10年間の復興にかかる費用が5240億ドルに上ると発表していた。