記者会見で謝罪し、頭を下げる静岡県伊東市の田久保真紀市長=7日午後、伊東市

 静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)は7日、市内で記者会見し、学歴詐称と指摘された問題を踏まえ、近く辞職し、出直し選に出馬する意向を表明した。大学を除籍されていたのに広報誌などで卒業したと紹介したことを「市民、関係者に多大なるご迷惑をおかけした」と陳謝。「卒業証書」とした書類などを静岡地検に提出して真偽を確認してもらい、公選法違反に当たらないかどうか捜査に任せると述べた。

 市議会は7日の本会議で、市長への辞職勧告決議を全会一致で可決。広報誌で紹介した経緯などを調べるため特別委員会設置も決めた。

 議会の本会議で佐藤周議員は「法律以前に道徳やマナーが求められる社会のリーダーは、圧倒的な信頼を持ち合わせなければ職務を果たせない」と指摘した。

 田久保氏は市議を経て5月の市長選で初当選。詐称疑惑を指摘する文書が市議全員に届き、議会で追及されていた。

 一方、市長選の際、報道各社の経歴調査票に大学を卒業と記入したとして、市内の建設会社社長が7日、公選法違反容疑の告発状を伊東署に提出した。