北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(タス=共同)

 【クアラルンプール共同】マレーシアの首都クアラルンプールで11日に開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議に、北朝鮮が出席の意思を示していないことが7日分かった。北朝鮮が2000年にARFに加盟して以降、初の不参加となる可能性がある。マレーシアと21年に断交したことが影響しているもようだ。

 複数の外交筋が明らかにした。北朝鮮はこれまで外相や大使が参加してきた。マレーシア政府関係者によると、同国は今年の議長国として北朝鮮も招待した。ただ複数の外交筋によると今回は北朝鮮から出席者の情報が寄せられていない。

 北朝鮮が出席するかどうかマレーシア政府は公式にコメントしていない。

 ARFは、安全保障に絡み北朝鮮が加わるアジア太平洋地域で唯一の多国間枠組み。北朝鮮外相の出席は18年が最後で、それ以降も開催国に駐在する北朝鮮大使らが代わりに出席していた。

 マレーシアと北朝鮮の関係は17年にクアラルンプール国際空港で金正恩朝鮮労働党総書記の異母兄、金正男氏が殺害された事件をきっかけに悪化した。