【ワシントン共同】米小児科学会や感染症学会は7日、ケネディ厚生長官が子どもと妊婦に対する新型コロナウイルスワクチンの接種推奨を中止したのは不当だとして、無効にするよう求めて東部マサチューセッツ州の連邦地裁に訴えた。
ケネディ氏はワクチン懐疑派として知られる。原告は訴状で「長官による根拠のない政策決定が撤回されなければ、妊婦や子どもは予防可能な病気にかかる差し迫ったリスクにさらされ続ける。公衆衛生上の緊急事態だ」と強調した。
疾病対策センター(CDC)の推奨は、接種が保険適用になるかどうかに大きく影響する。
ケネディ氏は5月下旬、健康な子どもらに対するコロナワクチンの接種推奨をやめるとX(旧ツイッター)で表明。CDCの諮問委員会が勧告してCDC所長が承認する従来の手続きを無視する異例の発表で、批判の声が出ていた。
ケネディ氏は6月、バイデン前政権下で選ばれた諮問委の全委員を解任。代わりに反ワクチン派を含む委員数人を自ら選んだ。