10日、ローマで開かれた「ウクライナ復興会議」の際に記者団と話すウクライナのゼレンスキー大統領(AP=共同)

 【ローマ、ロンドン共同】ロシアが侵攻するウクライナへの停戦後の部隊派遣を巡り、英国とフランスが主導する有志国連合が10日、会合を開いた。英政府によると、有志国連合の司令部をパリに設置することで合意した。停戦後数日以内に部隊をウクライナに展開することを想定。司令部は1年後にロンドンに移す。派遣に際し、キーウにも調整拠点を設ける。

 ロシアは欧米のウクライナへの部隊派遣に強く反対しており、実現するかどうかは見通せない。

 会合はロンドン近郊と「ウクライナ復興会議」が開かれたローマをオンラインでつないで開催された。ウクライナと英仏独伊の首脳のほか、初めて米国のケロッグ・ウクライナ担当特使らが参加した。

 英政府によると、停戦後の部隊派遣を巡っては、これまで有志国の首脳会合を複数回開き、北大西洋条約機構(NATO)とも連携。30カ国以上と調整を続けてきた。

 スターマー英首相は「停戦後すぐに展開できる体制を整え、ロシアの将来的な侵略を抑止する」と強調。「数カ月にわたり進めてきた計画を承認した。実行に移す準備が整った」と述べた。