再び核兵器が使用される可能性が高まっていると思うか

 広島、長崎への原爆投下から今年で80年となるのに合わせ、全国の被爆者に核を巡る現状や自身の体験について尋ねた共同通信のアンケートで「再び核兵器が使用される可能性が高まっている」と考える人が7割近くに上ったことが11日、分かった。ロシアによるウクライナ侵攻や北朝鮮の核開発を理由に挙げる声が多かった。身をもって核の恐ろしさを訴えてきた被爆者の願いとは裏腹に、不安定な国際情勢から「核の危機」が依然身近にあるとの認識が浮き彫りになった。

 日本原水爆被害者団体協議会に参加する組織などの協力を得て、2月以降に約6600人に配布。胎内被爆した79歳から104歳まで1532人から有効な回答を得た。

 68・6%が、再び核兵器が使用される可能性が高まっていると思うとし、「そう思わない」が6・7%、「分からない」が24・7%。理由では「ロシアのプーチン大統領が核使用を示唆した」(86歳女性)や「偏狭なナショナリズムが広がっている」(82歳女性)、「核使用が安易に語られている」(88歳男性)の記述があった。