京都・祇園祭の見せ場となる前祭の山鉾巡行を控え、組み立てた鉾を試しに動かす「曳き初め」が12日、京都市中心部の四条通周辺であった。強い日差しの下、家族連れや観光客が力を合わせて綱を引き、重さ約10トンの鉾を動かした。
この日は、17日の巡行で先頭を進む長刀鉾や函谷鉾など5基が実施。「エンヤラヤー」のかけ声を合図にゆっくり進むと、沿道を埋め尽くした見物客から拍手が湧いた。
鶏鉾は昨年、巡行中に車輪の一部が破損するトラブルに見舞われた。保存会代表理事の坂本篤史さん(57)は「車輪は修理してできる限りのことはした。今年の巡行は無事に帰ってきてほしい」と願った。