自民党の森山幹事長=9日、鹿児島市

 与野党は13日のNHK番組で、参院選の争点の一つである選択的夫婦別姓制度導入の是非について議論した。自民党の森山裕幹事長は「子どもが混乱し、親子のつながりに影響が出てくる可能性も考えられる」と慎重な立場を表明した。立憲民主党の小川淳也幹事長は「望んでいる夫婦に選択肢を用意する社会をつくりたい」と述べ、秋の臨時国会での関連法成立に意欲を示した。

 公明党の西田実仁幹事長は「人権の観点からも別姓を選択できるようにすべきだ」と求める一方、与党は合意に至っていないとした。日本維新の会の岩谷良平幹事長は、旧姓の通称使用に法的効力を与える維新提出法案の利点を説明。「ほぼ不利益は解消される」と語った。

 共産党の小池晃書記局長は「生まれ育った姓は捨てたくないという選択権を、なぜ政治が抑え付けるのか」と指摘。国民民主党の榛葉賀津也幹事長は、個人の家族観に関わるとして「幅広いコンセンサスを得る努力が必要だ」と主張した。

 れいわ新選組の山本太郎代表は「望む人が選択するだけの話だ」と強調。参政党の神谷宗幣代表は「変えてはいけない価値観がある」と反対を明言した。