鹿児島県十島村の悪石島
 オンライン会議で、トカラ列島近海で相次ぐ地震への対応を協議する鹿児島県の塩田康一知事(左)=14日午前、県庁

 鹿児島県十島村の悪石島では14日、震度4を観測するなど地震が相次いだ。13日にも震度4が4度確認されるなど、活発な地震活動が継続。福岡管区気象台によると、14日午前の時点で、トカラ列島近海で6月21日以降に起きた震度1以上の地震は2千回を超えた。塩田康一知事と久保源一郎村長は14日、坂井学防災担当相とオンライン会議で対応を協議した。

 村によると、悪石島から13日、1人が新たに島外に退避し、同島と小宝島から避難した人の数は計65人となった。村は、村内で震度4以上が5日間観測されなかった場合に帰島の希望を集約すると説明しているが、見通しは立っていない。

 オンライン会議で久保村長は「終わりの見えない群発地震で、島民の心労は高まるばかりだ」と訴え、塩田知事は「引き続き村と緊密な連携を図りながら、島民の安心安全と生活支援に全力で取り組みたい」と述べた。

 気象庁によると、14日午前8時32分ごろの地震の震源地はトカラ列島近海で、震源の深さは約20キロ。地震の規模はM4・2と推定される。