日本生命保険は15日、三菱UFJ銀行に出向していた社員が「社外秘」の情報と認識しながら同行の内部資料を持ち出していたと明らかにした。資料の内容は日生の社内で共有され、保険の営業活動に流用していた。日生は不正競争防止法が禁じる「営業秘密の侵害」に当たる恐れがあるとしており、陳謝した。

 資料は2024年春、写真撮影する手口で持ち出した。同行の行員が保険商品を販売した際の評価体系や、他の生命保険会社の商品改定に関する内容が記載されていた。

 問題の社員は、日生の社内調査に「銀行側が重視する商品を知り、日生の商品の販売推進につなげたかった」と話したという。