藤島ジュリー景子氏

 スマイルアップ(旧ジャニーズ事務所)代表取締役の藤島ジュリー景子氏が半生を語った著書が18日、刊行された。ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害問題について「長い間、本当に知りませんでした」と改めて釈明。一方、裁判などで「噂」は認識していたとし、深く知ろうとしなかったことが「私の最大の過ち」だと述べた。

 著書は「ラストインタビュー 藤島ジュリー景子との47時間」(新潮社)で、作家の早見和真さんがインタビューした内容をまとめた。

 藤島氏は、喜多川氏による少年へのわいせつ行為などを報じた1999年の週刊文春の記事を巡る訴訟を通じ、性加害の噂は認識していたと説明。だが母で喜多川氏の姉の藤島メリー泰子氏(2021年死去)に否定され「言い分を信じてしまった」と振り返った。

 ジャニーズ事務所の廃業を表明した23年10月の記者会見で「ジャニー喜多川の痕跡を、この世から一切なくしたい」とつづった手紙を公表したことについては「どうしてこの人にこんなにも人生を狂わされなければならないんだろう」という怒りの表れだったとした。