総務省が18日発表した6月の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は、前年同月比3・3%上昇の111・4だった。ガソリン価格の抑制などで上げ幅は前月の3・7%から縮小したが、高水準が続いた。コメ類の価格が前年同月の約2倍となるなど、食料品の価格が引き続き伸び、全体を押し上げた。20日に投開票が迫った参院選では物価高対策が最大の争点となっているが、根強い上昇が確認された。
コメ類の上昇率は100・2%で、比較可能な1971年以降で前月の101・7%に次ぐ2番目の大きさとなった。上昇率は前月まで8カ月連続で過去最大を更新していた。農林水産省がコメ価格を下げるため随意契約で政府備蓄米を大量放出しているが、影響は限定的だったとみられる。
6月はコメ以外の食料品でも価格上昇が多かった。おにぎりが19・1%、チョコレートは39・2%それぞれ上昇。コーヒー豆も40・2%上がった。原材料価格の高騰などが響いた。
一方、ガソリンは原油価格の下落や政府の補助による効果などで1・8%下がった。