原爆資料館で展示を見る外国人入館者ら=7月、広島市中区

 広島市の原爆資料館を訪れた外国人約千人に共同通信が実施したアンケートで、広島と長崎への原爆投下を「正当化できない」と回答した人が7割超に上ることが2日、分かった。見学後、正当化できないと認識を変えた人もいた。来館理由では核兵器を巡る世界情勢への懸念を4割超の人が挙げた。

 米軍による原爆投下は、68・4%が「正当化できない」と回答。正当化できると考えていたが「展示を見て考えが変わった」が6・2%で、両方を合わせると74・6%だった。「正当化できる」7・2%、「分からない」12・8%だった。

 米国人(196人)に限ると、正当化できないとしたのは48・5%。全体と比較し、正当化できるは13・3%と2倍近かった。

 来館理由(複数回答式)は「原爆投下を学校で学んだから」が75・4%と突出していた。

 核兵器は「廃絶すべきだ」が55・6%、「すべきだが現状困難」が35・9%、「すべきでない」は3・0%だった。

 アンケートは今年6〜7月に実施。1012人が協力し、有効回答者は計62カ国・地域の千人だった。