守備を終え、ベンチに戻ってくる選手を迎える大垣日大ナイン=27日午前9時30分、兵庫県西宮市、甲子園球場

 第94回選抜高校野球大会第8日は27日、兵庫県西宮市の甲子園球場で2回戦2試合を行い、11年ぶり4度目出場の大垣日大高は2年ぶり15度目出場の星稜高(石川)に2-6で敗れ、岐阜県勢では2015年の県岐阜商高以来7年ぶりの準々決勝進出はならなかった。予想外の出場決定による準備不足、そして選考の経緯から的外れで心ないクレームが学校に寄せられた中で始まった選抜大会。選手たちはただ白球を追い、聖地・甲子園で輝きを放った。

 選抜高校野球大会の出場校が発表された1月28日。秋の東海大会で準優勝し、選ばれると予想されていた聖隷クリストファー高(静岡)が落選し、4強だった大垣日大が選ばれた。当初、学校には「出場を辞退しろ」といった苦情の電話があり、ウェブ記事のコメント欄にも同じような辛辣(しんらつ)なコメントが並んだ。選手たちは「気にしてない」と口をそろえ、気にするそぶりを見せなかった。選手たちは前を向き、甲子園で戦う準備を進めてきた。「最初は驚いたが、とてもうれしかった」。選手たちの素直な反応だ。

 迎えた1回戦では只見高(福島)を6-1で下し、初戦突破を果たした。2回戦の星稜戦では相手エースに苦戦し、思うように得点できなかったが、九回に1点を返すなど最後まで諦めず戦う姿勢を貫いた。

 精いっぱい戦う姿にOBも心を打たれた。新型コロナウイルスの影響で中止となった一昨年の岐阜大会に代わる独自大会で優勝した時の主将で仏教大硬式野球部の木原黎明さん(19)は「厳しい部分もあったと思うが、その中で堂々と戦う姿が見られてうれしい」と喜んだ。星稜戦はアーカイブ配信で確認。「やる気に満ちた表情だった。自分たちの分まで甲子園で戦ってほしかったので良かった」と満足げ。捕手で4番の西脇昂暉主将は、「甲子園で大垣日大の野球をまずやるだけだと思った。それをできたのは良かった。また練習して、夏戻ってこられるように頑張る」とすがすがしい表情で話した。