【エルサレム共同】イスラエル軍は16日、パレスチナ自治区ガザの住民に17日からテントやシェルター設備を配布すると発表した。「住民を戦闘地域からガザ南部に移住させるための準備の一環」と主張した。イスラエル政府が決めたガザ市制圧計画に関連する動きとみられる。退避を繰り返してきた住民を強制移住させれば人道危機がさらに悪化するのは必至だ。
ガザ市制圧計画は10月上旬を期限に住民を退避させた上で、地上侵攻を強化する内容とみられている。同市はガザの中心都市で、イスラエルメディアによると、推定で約100万人が避難生活を送っているとされる。
イスラエル軍によると、テントなどは国連や支援団体がガザ最南部ケレムシャローム検問所を通じて搬入する見通し。
パレスチナ通信によると、イスラエル軍は16日、ガザ市を無人機で攻撃し3人が死亡した。ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始後のガザ側死者は6万1897人。飢餓や栄養失調による死者は251人。