記者会見で謝罪する土岐市の(左から)加藤淳司市長、長谷川悟消防長、安藤成正消防次長=19日午前、同市役所

 土岐市消防本部が今年1月、119番を受理しながら救急車を出動させず、路上生活者の男性の死亡が確認された問題で、原因究明と再発防止策を検討してきた第三者委員会が19日、市に報告書を提出した。救急出動の要否が通信司令室員任せになっていた実態を指摘し、不出動の対応を「不適切」と断じた。

 報告書によると、当日の市北消防署通信指令室には担当員と上司の補助者の2人が勤務し、担当員が119番を受けた。2人は「呼びかけても反応がない」など救急出動を要する情報を得ていたのに、署内に情報共有する予告指令を出さなかった。相談を受けた当直責任者は、相談が119番に関するものではないと誤認し、救急出動を指示しなかった。...