2026年度予算の国土交通省の概算要求案が22日判明した。総額は25年度当初比1・19倍の7兆812億円。このうち公共事業関係費は6兆2820億円で、埼玉県八潮市の道路陥没事故を踏まえたインフラ老朽化対策などを加速する。防災や、公共交通機関が乏しい「交通空白」解消にも引き続き取り組む。

 上下水道や道路、河川施設などの老朽化対策には1兆783億円を計上する。南海トラフ巨大地震や首都直下地震の対策推進には2479億円を充てる。相次ぐ豪雨や土砂災害、津波に対する自治体の備えを支援する防災・安全交付金は1兆185億円とした。

 物流網充実に向けた道路整備などは4182億円。自治体がインフラ整備に使う社会資本整備総合交付金は5862億円とする。国際観光旅客税(出国税)を活用した施策には1・59倍の700億円を求める。

 交通空白解消に向けた、地域交通の維持や再構築は342億円。これとは別にバス、タクシー、ホテルなど運輸や観光分野での人材確保・育成にも取り組む。