NHKのドラマを巡り、記者会見で抗議する飯村豊さん=26日午後、東京都千代田区

 NHKが16、17日に放送した、戦時下の「総力戦研究所」を描いたドラマを巡り、所長の孫で元外交官の飯村豊さんが26日、東京都内で記者会見し「歴史がゆがめられ、祖父の人格を毀損するような描き方をされた」と抗議した。放送倫理・番組向上機構(BPO)へ申し立てる意向という。

 ドラマはNHKスペシャル「シミュレーション 昭和16年夏の敗戦」。日米開戦直前に設立された首相直属の総力戦研究所が舞台となっている。

 研究所の所長は、飯村さんの祖父で陸軍中将の飯村穣が務めた。自由な議論を後押ししたとされるが、ドラマの所長は結論を覆すよう圧力をかける人物として描かれていた。