「満蒙開拓は日本による侵略」と語る藤井恒さん=加茂郡白川町黒川
旧満州時代の藤井一家ら。中列左が藤井恒さん。中央は恒さんの父親(文集「あゝ陶頼昭」より)

◆藤井さん(白川町)少年時代に入植

 1945年8月の終戦間近。ソ連軍が旧満州(中国東北部)に侵攻すると、現地で暮らす日本人による「満蒙開拓団」は大混乱に陥った。戦闘や病気で命を落とす人が相次ぐ中、12歳だった藤井恒(ひさし)さん(92)=岐阜県加茂郡白川町黒川=は生き抜いた。「(満蒙開拓は)日本による侵略。間違いや」と言い切る。

 33年、加茂郡黒川村(現白川町)に生まれた。村を挙げて行われた旧満州への移民計画に一家で参加。黒川開拓団の団員として吉林省の陶頼昭(とうらいしょう)に入植した。

 しかし「新天地」に広がっていたのは既耕地で、...