介護医療院「千年希望の杜 成田」=29日、千葉県成田市

 千葉県成田市の介護医療院で、職員2人が入所者に「死ね」などと暴言を吐く虐待をしていたことが30日、共同通信が入手した音声データや複数の元職員の証言で分かった。暴力を振るった疑いもある。施設は虐待の疑いを把握していたが、法律で義務付けられた市町村への通報をしていなかった。内部告発を受けた成田市が事実関係を調査している。

 この介護医療院は「千年希望の杜 成田」。社会福祉法人「恵洋会」(山本宗大理事長)が昨年10月に開設した。恵洋会は取材に虐待を認め、通報しなかったのは「(把握した段階では)虐待との判断に至る内容ではなかった」からとしている。

 虐待は今年7月に発生。音声データには、認知症のある女性入所者に男性職員2人が「黙れ」「死ね」などと暴言を吐き、体をたたくような音と、女性の悲鳴が残っていた。介護記録によると、その後、女性の額ははれ、顔に複数のあざができていた。

 同じ音声によると、別の男性入所者にも暴言や暴力が加えられていた疑いがある。法人側は暴言を認め「職員2人を懲戒処分にし、入所者と家族には謝罪した」とする一方、暴力行為については認めていない。