夏休み明けも熱中症に警戒するよう、文部科学省が8月22日付で各都道府県の教育委員会などに文書で通達した。厳しい残暑の中で、特に体育や部活動では注意が必要で「子どもたちの体が暑さや学校等におけるさまざまな活動に慣れていないこともあり、リスクが高い時期」と呼びかけている。
気象庁の秋(9〜11月)の3カ月予報では平均気温は全国的に平年より高い見込み。季節外れの暑さだった昨年10月の東京箱根間往復大学駅伝の予選会で、体調不良者が出た例もある。日本スポーツ協会スポーツ科学研究室の青野博室長は「暦に関係なく、環境に応じた対策をしていただきたい」と話す。
青野室長は一般的に夏の長期休暇期間は子どもたちの活動量は少なくなり、体力低下が懸念されると指摘。夏休み明けは生活習慣の変化で、体調不良が起きやすい時期という。気温と湿度などから算出する暑さ指数(WBGT)の確認を促し「感覚ではなく、デジタルデータで活動の判断を徹底してもらいたい」と述べた。