スイス・ジュネーブの軍縮会議日本政府代表部で、高校生平和大使の代表としてあいさつする岩手県立盛岡北高2年の小笠原妙衣さん(中央)=1日(共同)
 2日、国連欧州本部で、反核署名の一部を国連軍縮部ジュネーブ事務所のレジンバル所長(右)に手渡す「高校生平和大使」=スイス・ジュネーブ(共同)

 【ジュネーブ共同】核兵器廃絶を訴える日本の「高校生平和大使」24人が2日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れた。1年間で集めた11万1071筆の反核署名の一部と目録を国連軍縮部に提出した。開催中の軍縮会議も見学した。今年の24人は18都道府県から選ばれた。

 国連軍縮部ジュネーブ事務所のレジンバル所長は「皆さんの活動がとりでとなって核兵器が二度と使われてはいけないとの思いが引き継がれている」と述べ、目録などを受け取った。

 新潟県立長岡高2年の吉田苺加さん(16)は、会議が始まる前に出席者同士が握手やあいさつをするのを見て「国籍も価値観も違う相手の意見を尊重する大切さを感じた」と話した。

 一行は1日早朝にジュネーブに到着し、軍縮会議日本政府代表部の市川とみ子大使らと意見交換した。岩手県立盛岡北高2年の小笠原妙衣さん(16)は、被爆者の声を次世代に伝えるため署名を集めてきたと説明し「国連で被爆者の思いを共有し、平和な未来の実現へ進んでいきたい」と話した。

 高校生平和大使の活動は今回で28代目。