国土交通省と北海道は3日、北海道新幹線の札幌延伸に合わせてJR北海道が経営分離する函館線函館―長万部間で、旅客輸送が廃止されたとしても、貨物輸送のため路線を維持するべきだとする有識者会議の中間とりまとめを公表した。本州へ農産物を運ぶ需要が高く、船舶での代替が難しいことなどが理由。

 2038年度末ごろとされる新幹線延伸後、同区間の旅客輸送路線を維持するかどうかは、沿線自治体などの間で協議が続き、結論が出ていない。仮に旅客輸送がなくなった場合、新幹線との並行区間で貨物専用の路線を維持した前例はなく、有識者会議で必要性を議論してきた。今後、維持した場合の負担の在り方などを検討する。