10月に任期満了を迎える連合の芳野友子会長(59)が、3期目となる来期も続投する方向で調整が進められていることが3日、関係者への取材で分かった。傘下の産業別労働組合(産別)幹部でつくる役員推薦委員会が、近く推薦を決定する方針。
今春闘で2年連続となる5%台の賃上げを実現したことや、首相と連合会長が直接協議する「政労会見」を自公政権下で16年ぶりに開催した実績などが評価されたとみられる。
連合内では芳野氏の続投に慎重な意見もあり、推薦委が各労組の意見を聞き、調整を続けていた。今後、中央執行委員会に報告し、10月の定期大会で正式決定される見通し。ナンバー2となる事務局長を巡っては引き続き人選を進める。
芳野氏は1984年に高校を卒業し、ミシンメーカー「JUKI」(東京)に就職した。労組活動に携わるようになり、中小製造業が中心の産別「JAM」の副会長などを経て2021年10月、女性初の連合会長に就任。23年10月に再任された。