山田陽翔主将のファンから花束を受ける祖父母=加茂郡富加町加治田

 第94回選抜高校野球大会は31日、兵庫県西宮市の甲子園球場で決勝が行われ、大阪桐蔭高が近江高(滋賀)を18-1で下して、4度目の優勝を果たした。両チームには岐阜県出身や県にゆかりのある選手も多く、選手の関係者らがその活躍を見守り、憧れの舞台で最後まで躍動した選手に惜しみない賛辞を送った。

 大阪桐蔭高は今大会、いずれも3年の別所孝亮選手(可児市広陵中出)、伊藤櫂人選手(海津市日新中出)、鈴木塁選手(美濃加茂東中出)がベンチ入りした。

 この日、鈴木選手の地元美濃加茂市の家族や友人、地域住民ら25人はバスで甲子園へ駆けつけ、スタンドから声援を送った。昨夏に亡くなった鈴木選手の祖父が、甲子園での応援を願っていたことからバスを出し、祖父の遺影もスタンドに掲げたという。母親(51)は、決勝でも2安打を放った息子の活躍に「自分の役割を果たし、元気良く、試合を楽しんでいたと思う」と喜んだ。

 1番打者でチームを引っ張り、準々決勝では2打席連続本塁打も放った伊藤選手。中学時代所属した西濃ボーイズの上田佳宏監督(48)は「中学の時に日本一を目指して頑張ると言っていた。まさに有言実行」と目を細め、「チームのために戦う姿勢が伝わってきた。夏も頂点を目指してほしい」と語った。

 敗れはしたものの、開幕前に新型コロナウイルス禍で辞退した京都国際高に代わって出場し、決勝まで駒を進めた近江高。エースの3年山田陽翔(はると)主将=滋賀県=の祖父母が住む加茂郡富加町加治田では、山田主将の健闘をたたえる声援で関係者が沸いた。

 近くに住む野球ファンを代表し、高校1年土屋凛歩さん(15)と弟で中学校2年、壮史さん(13)が「感動をありがとう」と2人に花束を贈った。山田選手は準決勝まで一人で投げ抜き、準決勝では左足を負傷しながら、この日も先発のマウンドに立った。山田主将の祖父母は「よく頑張ったと思う。決勝は残念だったが、足のけがを治して夏の活躍を期待している」とエールを送った。

 決勝で近江高の4番に座った岡崎幸聖選手(高山市日枝中出)が、中学時代所属した飛騨高山ボーイズの黒木博也監督(41)は現地で観戦。「大舞台で4番を打ち、感極まるものがあった」と振り返り、「レベルの高い選手がそろう中でも、負けじと食らいつき頑張った結果。負けて悔しい思いもしたと思う。夏にぜひリベンジしてほしい」と話した。