埼玉県川口市で昨年9月、飲酒運転して車を時速約125キロで逆走させ、衝突事故を起こし男性を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)と道交法違反(酒気帯び運転)の罪に問われた中国籍の男(19)の裁判員裁判で、さいたま地裁(江見健一裁判長)は19日、求刑通り懲役9年の判決を言い渡した。
危険運転致死罪が成立するかどうかが争点。検察側は「制御困難な速度で運転するなど、極めて危険で結果も重大だ」と主張した。弁護側は飲酒運転を認めた上で「車の制御は可能な状況だった」として、過失運転致死にとどまると指摘した。
起訴状などによると、昨年9月29日、川口市で酒気を帯びた状態で車を運転し、一方通行を逆走した上、時速約125キロで交差点に進入、同市の会社役員縫谷茂さん=当時(51)=の車と衝突し、死亡させたとしている。