28日、イスラエル軍のミサイル攻撃を受け倒壊するガザ市のビル(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】イスラエルのネタニヤフ首相は28日、パレスチナ自治区ガザでの戦闘終結に向けた米国策定の「21項目の計画」は「最終決定に至っていない」と述べ、認識になお隔たりがあると示唆した。FOXニュースのインタビューで語った。トランプ米大統領は29日にネタニヤフ氏と会談し合意を直接迫る構えだが、思惑通りに進むかどうかは不透明だ。

 トランプ氏は28日、ニュースサイト、アクシオスに対し交渉が「最終段階にある」とし、交流サイト(SNS)には合意を「成立させる」との意気込みを投稿した。アクシオスによると、米国のウィットコフ中東担当特使が28日、ネタニヤフ氏と詰めの協議をした。

 ガザでの戦闘終結や戦後統治に関する21項目の計画は、改革を経たパレスチナ自治政府が統治に一部関与することや、イスラエルと戦うイスラム組織ハマスのメンバーへの恩赦を含む内容だとされる。

 ネタニヤフ氏はインタビューで、自治政府の根本的な改革は「実現しない」と主張し、恩赦も「調整が必要だ」と慎重な考えを示した。