集中打、投手四天王の一角・左腕竹岡大貴の完投、大垣日大らしさ全開で秋の県を連覇―。秋季東海地区高校野球岐阜県大会最終日は28日、ぎふしん長良川球場で決勝、3位決定戦を行い、決勝では大垣日大が中京を9―2で圧倒し、2年連続9度目の優勝を遂げた。3位決定戦では岐阜城北が関商工を4―2で下し、20年ぶり8度目の秋季東海大会出場を決めた。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

◆中京好投手の西岡を集中打で攻略、大垣日大の打撃力は本物
2年連続のセンバツを目指す大垣日大今チームの最大の強みは、〝日大四天王〟の圧倒的な投手力と、高い打撃力。準決勝では八回に一挙10得点の大逆転勝ちしたものの、序盤に打線が鳴りを潜め、危うい展開となったが、決勝では序盤の三回に集中打が炸裂し、一挙7点を奪い、試合を決した。

しかも相手は中京もう一人のエース西岡海心。練習試合を含め、大量失点がほとんどない好投手を打ち崩した破壊力は本物だ。
大垣日大の中京先発予想はエース鈴木悠悟。スライダーを引き付けて打つ練習を特化し、対策を行ったことが、スライダー投手の西岡攻略につながった。
とはいえ、チームでスライダーを狙うような統一テーマがあったわけではなく、あくまで個々で狙い球を絞って集中打が出たことが強さの象徴だ。
二回に敵失を足場に内野ゴロの間に先制しながら、続く三回表に失策で同点とされた直後の三回裏に爆発した。

先頭は準々決勝以来のスタメン出場の9番松井一太。「1番の山崎(智貴)につなぐことだけを考えて、来た球をセンターにはじき返すことに集中した」と、3球目の外にきたスライダーに反応。「練習通りにうまく引き付けて打てた」と右前打でのろしを上げた。
続く山崎は投手強襲安打、1死後、3番大橋侑人が左前打で満塁とすると、打席には4番松家侑志。「準々決勝までは打てていたのに、準決勝では4番の役割が果たせなかったので、来た球にくらいつこうと思った」と初球のスライダー。ひっかけ気味だったが、振り切ったことで三塁強襲となり、左翼に抜けて勝ち越しの2点二塁打となった。
続く先発投手の5番竹岡。「松家がスライダーを打ったので、逆にストレートを狙った」と初球を...