東京電力は1日、福島第1原発3号機で計画する原子炉格納容器内の調査で使用する超小型ドローンを千葉県柏市の協力企業施設で公開した。操縦訓練を経て11月にも調査を始める。2037年度以降の着手を目指している溶融核燃料(デブリ)の本格的な取り出しに向けた情報を収集する。
ドローンは今回の調査用に開発し縦13センチ、横12センチ、高さ4センチ、重さ95グラムと大人の手のひらに乗るほどのサイズ。最長で約13分間飛行できる。この日は格納容器を模擬した設備内を飛行させ、搭載するカメラで撮影した。
ドローンは格納容器の貫通部から投入する。遠隔操作して、周辺にある別の貫通部や、原子炉圧力容器真下の堆積物や落下物の様子などを10分にわたって撮影する計画だ。
3号機の格納容器底部では、水中ロボットを使った過去の調査で、デブリとみられる物体が高さ2〜3メートル堆積しているのが確認されている。今回の調査は、飛行範囲を確保するために高さ約4メートルある汚染水の水位を段階的に約1・5メートル下げてから実施する。