東京都杉並区で倒壊した木造2階建て住宅について、区は2日、以前から住宅の下部の擁壁に亀裂があり、昨年10月の現地調査で亀裂の拡大を確認していたことを明らかにした。所有者に改善に向けた指導をしていたという。宅地内の土の圧力で亀裂が広がり、擁壁が倒壊したとみている。

 区によると、1984年に亀裂があることを把握。指導を続け、モルタル補修が数回行われたが、抜本的な安全対策は取られなかった。9月24日に所有者から擁壁の補強工事を行うと報告があったが、30日夜に高さ約4〜5メートルの擁壁が崩れ、建物が全壊した。