兵庫県・淡路島に移設が決まったオランダ館=3日、大阪市此花区の夢洲

 大阪・関西万博は6日、閉幕まで1週間となった。「持続可能な万博」を掲げる日本国際博覧会協会は、パビリオンの2割程度の移転・一部活用を目指している。趣向を凝らした外観で来場者を楽しませた「万博の華」をレガシー(遺産)として後世に引き継ぐ狙い。閉幕後に受け入れ先を募る建物もあり、どこまで再利用が広がるか注目が集まっている。

 協会によると、1970年大阪万博では施設の一部を含め28館が再利用された。今回は参加国や企業などが出展した全84館のうち、移転を1館、一部活用を0・5館と数え、17・5館以上の再利用を目標に掲げている。

 既に移設が決まったのは、パソナグループの「パソナ ネイチャーバース」と、建物の中央にある球体が特徴のオランダ館だ。同グループが本社機能の一部を置く兵庫県・淡路島に両館を移す。具体的な活用方法は検討中だという。

 海洋保全がテーマで、建築家の坂茂氏が建築設計を担当した「ブルーオーシャン・ドーム」は、インド洋の島国モルディブのリゾート地に移設する。