(資料写真)ツキノワグマ

 12日午後4時30分ごろ、岐阜県高山市上宝町吉野の山中で、同町の70代男性がクマに襲われ、頭から出血したほか、左腕を骨折する重傷を負った。男性は市内の病院に搬送されたが、命に別条はないという。

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 市によると、男性は山中で1人で栗拾いをしている時にクマの親子2頭と出くわし、襲われた。現場は、市の運営するコミュニティーバス「のらマイカー」の吉野公民館前バス停から北東500メートル付近。周辺に住宅はなく、市は猟友会と共にパトロールを実施した。

 県内でのクマによる人身被害は本年度に入って4件目で、高山市では初めて。9月には、中津川市坂下で男子高校生が襲われ、飛騨市神岡町では80代男性がわなにかかったクマを捕獲する際に負傷。今月5日には大野郡白川村で40代男性観光客が子グマに襲われた。

 クマは冬眠前に餌を求めて行動範囲が広がるため山間部で遭遇しやすくなる。住宅地にも出没する危険性が高まるとして県は注意と対策を呼びかけている。

 クマの活動は早朝や夕方に盛んになると言われ、出合った場合には決して大声を出さず、ゆっくりと後退することが大切だという。