新体操イオン・カップ世界クラブ選手権の個人総合で優勝したウクライナのタイシア・オノフリチュク=13日、東京体育館

 13日に東京体育館で行われた新体操のイオン・カップ世界クラブ選手権で、ウクライナのタイシア・オノフリチュク(17)が優勝した。ロシア勢が個人の中立選手(AIN)として参加した大会。侵攻への抗議として表彰式で握手を拒否し「国を代表して勝ててうれしい。国旗を中央の一番高い所に掲げられ、ウクライナは負けないということを示せた」と述べた。

 集まったロシアメディアの取材は受けず、日本の報道陣には対応した。キーウ出身で「毎日のように家の近くにミサイルやドローンでの攻撃がある。明日の朝も目覚められるか、という不安を持って眠りにつく。これからも試合に出ることは簡単ではないが、ウクライナは強いということを示せるように頑張りたい」と硬い表情で語った。

 2022年にロシアの侵攻を受けて以降、群馬県高崎市が「避難合宿」を定期的に受け入れてきた。イリーナ・デルギナ・ヘッドコーチは「高崎の皆さんや日本体操協会には本当に感謝している」と手を合わせた。