インタビューに答えるSMBC日興証券の吉岡秀二社長

 SMBC日興証券の吉岡秀二社長(61)は15日までに共同通信のインタビューに応じ、日本企業の株式発行による資金調達を支援する業務で証券業界首位を目指す考えを示した。米金融大手との合弁で立ち上げる新会社に事業を集約して攻勢に出る構えで「世界水準の体制を構築して成長を加速させる」と述べた。

 SMBC日興証券によると、日本企業の資金調達に伴う株式の発行金額を競う世界ランキングで、2025年度上半期は業界2位に入った。27年1月には米ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループとの新会社を開業予定で、国際的なネットワークを活用して幅広い投資家に日本株の魅力をアピールし、首位を狙う。新会社の業績目標としては開業から4〜5年以内に税引き前利益で100億円規模を掲げる。

 個人顧客向けでは、インターネット証券大手のSBI証券との連携に注力する。共同で資産運用の手助けをする新会社を設立しており、吉岡社長は「(ネット取引を中心に資産を築いた)デジタル富裕層に質の高い対面サービスを提供していく」と語った。