愛媛県今治市で2024年1月、ピアノ教師冨田小雪さん=当時(64)=を殺害し、冨田さんの次女(37)を車内に監禁したとして殺人や監禁などの罪に問われた無職榊原正道被告(35)の裁判員裁判が27日、松山地裁(渡辺一昭裁判長)で開かれ、検察側は懲役25年を求刑した。結審し判決は31日。
検察側は論告で、冨田さんの首には包丁で計5回切り付けられたとみられる傷があると指摘。冨田さんに次女との交際を反対されたことで恨みを抱いていたとしても殺していい理由にはならず、「犯行に至る経緯や動機に酌量の余地は皆無だ」と述べた。
弁護側は最終弁論で、冨田さんを意図的に切り付けておらず、次女への監禁罪も成立しないとして懲役17年が相当と主張。被告は最終意見陳述で「身勝手な行動で冨田さんの命を奪ってしまったことは大変申し訳ない」と語った。
起訴状などによると、24年1月26日午後2時20分〜午後5時10分ごろ、市内の冨田さん宅に侵入し、首を包丁で複数回切り付け失血死させた。










