坂祝中学校で導入されるジェンダーレス制服=美濃加茂市加茂川町、アラカワ

 岐阜県の坂祝町教育委員会は本年度から、性別に関係なく着られるジェンダーレス制服を坂祝中学校(同町深萱)で導入する。詰め襟学生服とセーラー服という今までの制服はなくさず、新たにスラックスとスカートのブレザータイプを加えて自由に選べるようにした。ジェンダーレス制服の導入は中濃地区では初めて。

 新制服は白シャツに紺色ブレザー、下はグレーのチェック柄のスラックスまたはスカートで、夏冬兼用。

 生徒の性自認や防寒などの機能性に配慮し、多様な性を受け入れる環境づくりなどの観点から検討課題になっていた。昨年9月の町議会定例会一般質問での質疑を機に、町教委は「制服で悩む生徒が1人でもいるのなら、スピード感を持って改善すべき」と、本年度からの導入を進めた。

 同町の中学校は1校のみ。昨年9月、生徒と保護者にジェンダーレス制服の見本を公開したところ、当時1年生の数人が「スカートをはきたくない」とスラックスの早期着用を希望したため、一部の生徒は1月から着用している。

 坂祝中の新1年生は70人。制服取扱店の一つ「アラカワ」(美濃加茂市)によると、ブレザータイプの購入者は約30人いたという。荒川仁志社長は「特にスラックスタイプは男女兼用で夏冬兼用のため、家庭の経済的負担を減らすとの理由もあるのでは」と話す。

 町教委は「生徒の個性や意思を尊重するため、選択肢を増やした。制服をブレザーに変更することは考えていないが、統一感が必要との議論が出た場合は、話し合いをして決めたい」と話した。