愛知県蒲郡市が職員用イントラネットで新聞記事を無断共有したのは著作権侵害だとして、毎日新聞社と読売新聞東京、大阪、西部の3本社は6日、市に損害賠償を求め東京地裁に提訴した。請求額は毎日新聞社が約2200万円で、読売新聞3本社が計約6100万円。
両新聞の発表などによると、昨年7月に市の内部通報で、2012年から新聞各社の記事を無断で千人以上の職員が閲覧できる状態にしていたことが発覚。鈴木寿明市長が「著作権の理解が不十分だった」と謝罪したことを受け、利用実態の開示や記事利用料の支払いを求めると「賠償責任を認めたわけではない」として支払いに応じなかったという。
読売新聞グループ本社広報部は「記事は著作物で、市の無断利用や責任を否定する対応を看過できない」とコメント。毎日新聞社は「法令順守すべき行政機関が著作権を侵害していた行為は極めて遺憾だ」とした。
蒲郡市は「訴状が届いていないためコメントできない」としている。








