少子化や大学入試改革で今、高校を取り巻く環境は大きく変化しています。岐阜県内の高校はどう対応していこうとしているのでしょうか。岐阜新聞デジタルは各校の校長らトップにインタビュー。今回は大垣東高校(大垣市)を訪れました。渡部彰規校長(58)は「本校は伝統的な指導を行う進学校」と言います。国公立大学の合格者数を多く輩出していますが、受験に対する指導方針は「最後まで粘り強く頑張る」。教員たちが最後まで生徒たちに伴走するのが特徴といいます。近年はベトナムとの交流も始めた大垣東高校の今を聞きました。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

大垣東高校=大垣市美和町
 大垣東高校 所在地は大垣市美和町。1974年創立の県立全日制高校で普通科と理数科がある。2025年度の定員は普通科240人、理数科40人。愛称は「ひがしこう」。水球部、華道部、放送部が全国レベル。

 ―大垣東高校の特徴は。

 本校は大学進学を目指している学校だ。西濃では大垣北高校に次いで2番手校という位置付け。本年度入試の国公立大学合格者は140人(過年度生10人含む)で、現役の合格率は47.4%。ここ数年は40%台後半だ。これを50%台にすることを一つの目標にしている。進学先は岐阜大学が多く、本年度入試では23人が合格した。地元志向が強い。

 進学校として、本校は地域のリーダーを育てることを目指している。一回外に出てみることも大事だと思うが、地元に残るという考えを持つ生徒が多い。生徒の半数は大垣市内からで、揖斐郡や不破郡など西濃圏域から広く通学している。大垣駅から徒歩で20分、バスで最寄りの停留所まで6分と交通の便がいいことも、本校が選ばれる理由になっている。

 ―授業の特徴は。

 基本より2時間多い週32時間で、火曜日、水曜日は7限まである。土曜日に補習講座「チャレンジ講座」を開講しており、3年生向けは5教科、1、2年生向けは英数国の3教科を設けている。3年生は平日にも補習を開講している。

 また、充実した自習室も特徴だ。個別ブースが48席あり、平日は午前7時半から、放課後は午後6時20分まで開放している。土曜日も開いている。集中して学習できる場所だ。

 
 わたべ・あきのり 岐阜市出身で、教科は国語。池田中学校教頭、岐阜高校教頭、岐阜工業高校副校長などを経て本年度から現職。

 ―「進路実現に向けて最も大切なのは授業」とパンフレットで強調している。

 本校は伝統的な指導を行う進学校だ。学校の中でしっかり生徒を見る、という方針で、教員がしっかり生徒を指導している...