12日、米東部フィラデルフィアの造幣局で製造された最後の1セント硬貨(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】ロイター通信は12日、米政府が1セント(約1円50銭)硬貨の製造を終えたと伝えた。東部フィラデルフィアの造幣局で12日に造られたのが最後の1枚となった。1793年に導入された硬貨の歴史は232年で幕を下ろした。

 電子決済の普及などで利用が低迷、一方で生産コストは1枚当たり約3・7セントにまで上昇していたという。製造終了で少なくとも年間5600万ドル(約87億円)の費用削減になる。

 トランプ大統領は2月に自身の交流サイト(SNS)で1セント硬貨の製造中止を表明。財務省は製造に必要な金属板の最後の発注を5月に行ったとされている。